FOUND

found 空き家対策 空き家管理の代行サービスを比較!実家の管理費用や管理不全空き家の放置リスクを徹底解説
空き家の管理代行サービスをしている会社を徹底比較して解説
2025年04月19日

空き家管理の代行サービスを比較!実家の管理費用や管理不全空き家の放置リスクを徹底解説

「実家の空き家を管理したいけど、どこに頼めばいいかわからない…」

「一軒家の空家を放置すると、どんなリスクがあるの?」

近年、日本では人口減少の影響もあり、空き家が増加傾向にあります。

しかし、空き家の管理は手間がかかり、遠方に住んでいる場合は特に負担が大きいです。

そこで便利なのが、空き家管理代行サービスです。代行サービスを利用すると、次のようなメリットがあります。

  • 定期的な巡回・点検で劣化を防げる
  • 建物や土地の定期的な手入れにより売却時に高評価が得やすい
  • 空き巣・不法侵入を予防等

 

この記事では、空き家管理代行サービスの選び方や、おすすめの不動産管理代行サービスまで徹底比較します。

空き家管理に関するあらゆる疑問を解消し、あなたの状況に最適なサービスを見つけるための参考にしてください。

 

空き家管理代行サービスとは?サービス内容と費用相場を解説

空き家管理代行サービスとは、所有者に代わって空き家の管理・メンテナンスを行うサービスです。サービス内容は業者によって異なりますが、一般的には以下の内容が含まれます。

  • 定期巡回・点検: 建物の外観・内装の点検、郵便物の回収、換気など
  • 清掃・庭の手入れ: 室内の清掃、庭の草刈り・剪定など
  • 修繕・メンテナンス: 雨漏り、水漏れなどの応急処置、小規模な修繕など
  • オプション: 防犯対策、害虫駆除、不用品処分など

 

代行制度の費用について

費用相場は、サービス内容や空き家の広さ、立地条件などによって変動します。一般的な相場は以下のとおりです。

  • 月額: 5,000円~30,000円
  • 年間: 50,000円~300,000円

 

「マンション」と「一軒家」の空き家管理の方法を比較

「マンション空き家」と「一軒家空き家」の管理方法には共通点も多いですが、構造・立地・管理体制の点で違いもあります。

 

項目 マンションの空き家 一軒家の空き家
外部管理 管理会社による共用部の維持管理あり 自主管理(外壁・庭・敷地も自分で対応)
建物の劣化 屋内の通風・換気が主な管理項目 屋根・外壁・基礎などの経年劣化にも対応が必要
草木・雑草 ない or ベランダのみ 庭や空き地の草刈り・樹木剪定が必要
雨漏りや排水トラブル 比較的少ない(構造上) 古い木造だと雨漏りや排水詰まりが起きやすい
自治体の指導リスク 管理不全と見なされにくい 外観の荒れや防犯面で注意されやすい
管理サービスの選び方 室内管理中心(通風・水回り) 建物・敷地全体の包括管理が必要

 

それぞれの空き家管理の比較は、次の通りです。

マンション空き家の管理ポイント

  • 室内管理が中心(通風・水回り・郵便確認)
  • 共用部分はマンション全体と契約している管理会社が対応
  • ただし長期間放置すると室内が劣化・カビ・配管の不具合が発生しやすい

一軒家空き家の管理ポイント

  • 建物全体と敷地のメンテナンスが必要
  • 庭や外壁などが荒れてくると、近隣トラブルや行政からの指導対象になる
  • 空き巣や放火のリスクも高いため、防犯面の対策が重要

 

 

参考として、大手不動産会社「大東建託パートナーズ」の空き家管理代行サービスの内容は以下の通り。 大東建託パートナーズの空き家管理の内容と費用

空き家管理代行サービス利用のメリットとデメリット

空き家管理代行サービスを利用することで、所有者は以下のようなメリットが得られます。

  • 時間と手間を削減: 遠方に住んでいても、定期的な管理を任せられる
  • 建物の劣化を防ぐ: 定期的な換気や清掃により、建物の寿命を延ばせる
  • 防犯効果: 定期的な巡回により、不審者の侵入を防げる
  • 精神的負担の軽減: 管理のストレスから解放される

一方で、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。

  • 費用がかかる: 自分で管理するよりも費用負担が増える
  • 業者選びが重要: 信頼できる業者を選ぶ必要がある

 

空き家の定期的なチェック怠るとどうなる?放置するリスク

空き家を放置すると、以下のようなリスクが発生する可能性があります。

  • 建物の劣化: 雨漏り、シロアリ被害、雑草の繁茂など
  • 倒壊・火災: 老朽化による倒壊や放火のリスク
  • 犯罪の温床: 不法侵入、ゴミの不法投棄など
  • 特定空き家に指定: 行政指導や罰則の対象となる可能性

これらのリスクを回避するためにも、空き家の適切な管理が重要です。

「管理不全空家」に認定されてしまう条件とリスクについて解説

管理不全空家とは、2023年12月13日に施行された改正空家法です。空き家の除却(解体)、活用、適切な管理を推進するため「空家等管理活用支援法人制度」ができ、措置が強化されました。

参考 ・国土交通省 空家等管理活用支援法人の指定等の手引き

管理不全の空き家を放置することには多くのリスクが伴います。

日本では空き家が増え、放置される事例が増加したため、空き家の倒壊や悪臭、犯罪の温床といったリスクも増えています。

防犯面では、空き家は犯罪者にとってターゲットとなりやすく、盗難、不法侵入や器物破損、さらには放火といった犯罪の温床となる可能性があります。

周辺環境に与える悪影響では、庭木の繁茂やごみの散乱、建物の老朽化などが進行し、近隣住民にとって景観を損ね、資産価値を下げる要因となります。

また、これらの状態が進行すると、害虫や害獣の巣窟となり、衛生面でも問題を引き起こします。

対策として、空き家の所有者は空き家の管理を行うことを法律で義務付けされました。空き家を適切に管理しなかった場合は、管理不全空家に登録され、空き家の撤去要請等が行われます。

・参考 国土交通省 管理指針、管理不全空家の参考基準

こうしたリスクを回避するための解決策は、空き家の管理を怠らないこと一択です。相続した空き家などを、自分で管理できないときは、空き家管理代行サービスを利用できます。

管理不全空家に登録されると、土地の固定資産税の減免がなくなるので注意

管理不全空家の登録を受けてしまったときのデメリットがあります。

空き家であっても、住宅が建つ土地に対して固定資産税の減税が受けられます。小規模住宅の特例適用の場合、土地の課税評価額の6分の1で計算され、土地の固定資産税も6分の1に減税されます。

参考 ・空き家の固定資産税は無料?税額0円の条件や減免する方法を徹底解説

しかし、管理不全空家に登録されると、空き家を解体して失うと同時に、更地や空地になった土地の固定資産税が元の課税評価額に戻り、小規模住宅の特例適用を受けていた方は、実質税額は6倍になります。

管理代行サービスのサポートを活用して事前に解決する

そうなる前に、自分で空き家の管理ができるのであれば、月に2,3回を目安に定期的な空き家のチェックをしましょう。

自分でできない場合でも悩むことはありません。不動産のプロの空き家管理代行サービスを利用すれば、適切なメンテナンスが施され、上記のリスクを大幅に減少させることができます。

空き家管理代行サービスの選び方|6つのポイント

空き家管理代行サービスを選ぶ際は、以下のポイントを比較検討しましょう。

  • サービス内容: 必要なサービスが含まれているか
  • 費用: 予算に合った料金プランがあるか
  • 対応エリア: 空き家の所在地に対応しているか
  • 実績・評判: 口コミや評判が良いか
  • 資格・許認可: 不動産関連の資格や許認可を持っているか
  • 損害賠償保険: 万が一の事故に備えた保険に加入しているか

複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

体験談|実家の空き家を自主管理している事例をご紹介

空き家を自分で管理している体験談

実家である一軒家の空き家所有者が、実際に空き家管理代行サービスに依頼せず、自主管理をしている事例をご紹介します。

実家の空き家は業者に依頼せず自分でチェックし管理費を削減するのがおすすめ

私が住んでいる賃貸アパートと、実家の空き家は目と鼻の先にあるため、自分で管理しています。

空き家管理代行サービスに依頼すれば、当然管理費がかかりますが、自分で管理できれば費用は0円です。

私の経験から、実家の空き家管理で特に気をつけていることは、3つあります。

1、「換気をして家の中の空気を入れ替える」ことです。

空き家の中の空気が停滞すると、湿気がこもりカビや腐朽菌の繁殖が進みます。特に日本の場合、梅雨や夏場は湿度が高く、床下や押入れ、壁内の湿気が構造材を傷めます。

さらに、ゴキブリやダニ、ネズミなどの害虫・害獣も発生しやすくなります。とくにネズミが居着くとやっかいです。配管や柱、配線をかじるので、家を傷めます。

2、換気のため空き家の窓を開けておくと猫が侵入する場合があります。猫は人が思っているより狭い隙間でも通り抜けできます。実際に私の実家の空き家も、換気のため窓を少し開けておいたら、猫が侵入していました。

野生の猫なので匂いもきつく、尿やフンをする可能性もあり、空き家の中を汚しますので、空き家の換気の窓開けはほんの少しだけ開けるようにしています。

3、雨漏りには要注意です。これは、空き家の中に入って管理チェックしていても、なかなか気づくことができません。まして雨の降っている日は空き家の管理に行かないことがほとんどです。

知らず知らずの間に屋根や外壁の隙間から水が侵入してきて、気づいた時には屋根裏等が腐ってしまいます。

これを事前に防ぐ方法は、建築業者に依頼して家の管理チェックをしてもらうしかないでしょう。築年数が長い一軒家の空き家は、一度家全体の管理チェックの実施をすすめます。

もう一つ、私の経験から追加でお話しておくと、空き家の中を見に行く回数は多いほどメリットがあると考えます。

私の場合は実家の空き家との距離が近いので、できるだけ空き家の中に入り、人がいる気配や匂いを残しておくと、外部から侵入する動物は少なくなるようです。

しかし、空き家が遠方であるなら、費用対効果を考えて空き家管理代行サービスに依頼するのがいいでしょう。

まとめ|代行サービスに依頼するなら複数の業者から料金の見積をとる

空き家の管理を代行サービス業者に依頼する際のポイントを解説

空き家の管理自体はそう難しいものではありません。大変な点としては、庭がある空き家なら夏場に草むしりを何度もすることでしょう。

草むしりは、時間がかかり体力も消耗します。炎天下の日は脱水症状にも気をつける必要があります。

所有する空き家が遠方にあるなら、空き家管理代行サービスに管理を依頼するのがおすすめです。

その場合、複数の空き家管理代行サービス会社に費用の見積もりを依頼し、契約内容や口コミ等を調べて、業者ごとのメリット・デメリットを確認し、コスパの良い業者を選ぶようにするのが、管理代行業者選びで失敗しないポイントです。

また、マンションの空き家の管理は、一軒家に比べて負担が少なくて済みます。マンションの空き家であれば、草むしりの心配はない場合も多と考えられるので、住んでいる近くにある空き家なら、自主管理をされるのもおすすめです。

空家を売却すれば面倒な管理から解放される

自分で空き家の管理もできない、空き家管理代行サービスにも依頼したくない場合、空き家を売却することを検討しましょう。 

相続や贈与などにより取得した空き家とその敷地を売却する場合、一定の条件を満たせば、所得税や個人住民税において、譲渡所得から3,000万円までが控除される特例措置が適用されます。 

この特例措置の利用には、令和9年(2027年)12月31日までに売却することが必須となります。

 参考 ・国土交通省 空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除) 

空き家を売却する際は、多くの注意点もあります。費用や登記等の注意点はこちらのページを参考にして下さい。

 参考 ・【空き家売却】売却費用や税金控除で損しないための注意点を徹底解説

空き家の活用促進を検討してみる

近年、空き家問題が深刻化する中、市区町村は空き家の活用促進を図るための新たな施策を導入しました。その一つが、「空家等活用促進区域」の設定です。

この区域内では、市区町村が定めた指針に基づき、所有者に対して空き家の活用を積極的に働きかけることができます。

具体的には、活用に向けた助言や情報提供、さらには財政的な支援なども検討されます。 空き家の活用を促進するためには、建築基準法などの規制が障害となるケースも少なくありません。そこで、必要に応じて用途規制や前面道路の幅員規制の見直しも検討されるようになりました。

これらの規制緩和により、空き家の利活用が促進され、地域の活性化に貢献することが期待されます。 自治体は、地域活性化などの観点から、空き家の活用を促進するための施策を講じることができます。

特定空家に認定された場合、自治体は、所有者に対して、空き家の現状回復や除却のための費用の補助を行うことができます。 自治体は、所有者が空き家の現状回復や除却を行うために必要な資金の借り入れを支援することができます。

自治体は、空き家の所有者と連携して、空き家の活用に関する情報提供や相談窓口の設置を行うことができます。

空き家の中の家財整理

空き家を所有しているものの、管理が困難な場合は、地域に根ざしたNPO法人などのサポートを活用する方法があります。

これらの団体は、空き家の有効活用を目的としたサービスを提供しており、空き家所有者と活用を希望する人とのマッチング、賃貸や管理など、幅広いニーズに対応しています。 自治体によっては、NPO法人や民間事業者と連携し、空き家活用に関する情報提供やサービス紹介を行っている場合もありますので、地域の窓口に問い合わせてみましょう。

空き家の管理代行サービス関連のよくある質問と回答

Q1.自分で空き家を管理することは可能ですか? 

A.はい、自分で空き家を管理することは可能です。自分で空き家を管理するメリットは、「費用がかからない」「自分の目で確認できて安心」な点です。一方、デメリットは、「時間・手間がかかる」「遠方の場合は継続困難」「緊急時対応が難しい」といった点です。自分で空き家の管理ができないときは、費用はかかりますが管理代行サービスを利用するのがおすすめです。

Q2.空き家管理を怠るとどうなりますか?

A.建物の老朽化、防災・防犯上のリスク、衛生上のリスク、法的なリスクなどが発生する可能性があります。

Q3.空き家管理の費用はどのくらいかかりますか?

A.管理方法や建物の状態によって異なりますが、月額数千円~数万円程度が目安です。

Q4.空き家管理代行サービスの費用を安く抑える方法はありますか?

A.あります。空き家管理代行サービスの費用を安く抑える方法は、まず複数業者の空き家の管理代行サービス会社から見積もりをとり(相見積もり)、サービス内容と料金を比較し、最もコスパが良い業者を選ぶのがポイント。

Q5.空き家管理代行サービスを利用する際の注意点は? 

A.空き家の管理代行サービス業者ごとに契約内容は違っているので、内容はしっかり確認しましょう。「どこまでが基本サービスで、何がオプションなのか明確にする」「巡回内容・頻度・報告方法(写真付きかどうか)など、事前にチェック」「解約時の条件や違約金の有無も確認」などがあります。

Q6.空き家管理を管理会社に委託するメリットは?

A.専門的な知識や経験に基づいた管理、定期的な巡回や報告、トラブル発生時の対応などが挙げられます。

Q7.空き家管理に関する相談窓口は?

A.市区町村の空き家相談窓口、一般社団法人移住・住みかえ支援機構、空き家管理サービスを提供する民間事業者などがあります。

Q8.空き家管理に役立つツールやサービスは?

A.空き家管理アプリ、空き家管理サービス、空き家マッチングサイトなどがあります。

まとめ|空き家管理はプロに任せて安心・安全な暮らしを

空き家管理代行サービスを利用することで、時間や手間をかけずに空き家を適切に管理できます。しかし、業者選びを間違えると、後々トラブルに発展する可能性もあります。

この記事で紹介した選び方やおすすめサービスを参考に、あなたの状況に合った最適なサービスを見つけてください。空き家管理のプロに任せることで、安心・安全な暮らしを実現しましょう。