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空き家が売れない場合におすすめできる対策とは?相続した田舎の実家が売却できない理由や解決方法を徹底解説
空き家が売れない場合、いくつかの理由が考えられます。
例えば、「空き家になった田舎の実家を相続したものの、なかなか売れない」といった相談はよくあります。
なぜ、なかなか売れないのか?の理由としては、
- 買い手から見て空き家物件の売却価格の設定が高い場合
- 物件の状態や立地条件が買い手の希望と合わない
- そもそも地域の不動産市場需要が少ない場合
といった内容が挙げられます。
当編集部から、空き家が売れない理由をわかりやすく解説し、解決方法をご紹介します。
売却が難しいと感じているあなたに、新たな視点と行動のヒントを提供します。専門家のアドバイスを基に、空き家の売却を成功に導くステップの参考にしてみてください。
Contents
空き家が売れない理由|物件の状態や立地条件、市場にあった適正価格について解説
空き家がなかなか売れない場合の理由を解説します。
空き家を所有されている多くの方は、空き家を売却するために、不動産業者に仲介を依頼していらっしゃると思います。
プロの不動産業者は空き家の売却依頼を受けると、様々な方法で空き家の買い手を探し、早く売却できるよつとめてくれます。
にもかかわらず、いつまでたっても空き家が売れないといった場合は、次の理由が考えられます。
大きな理由の一つとして、物件の状態や立地が理由で売れない場合です。これは空き家に限らず、不動産全般に言えることです。
築年数が古く、修繕が必要な物件や、交通の便が悪い立地の場合、買い手の興味を引くことが難しくなります。
また、地域の不動産市場の動向により、価格設定が適切でない場合は売却が難航します。空き家所有者が希望する売却価格と買い手が買取たい価格に開きがある場合、不動産業者が交渉の仲介にも入ってくれます。
そういった買い手との交渉が数回あり、それでも空き家所有者が売却希望価格を下げない場合は、なかなか売れない状況が続くでしょう。
このように、空き家の立地や物件の状態が理由で、そもそも買い手の需要が少なかったり、それなりに需要があっても、売却価格が折り合わないと、その空き家はなかなか売れない状況となり、売却までに時間がかかるのです。
空き家を売却するための4つの方法|プロの不動産買取業者から物件の活用・上手な処分方法の提案を無料で受ける手順を解説
空き家を売却するために、直接買い手を探そうとしても、効果的な方法を見つけられず、空き家の状態で売れないまま長く残ってしまうのが現実でしょう。
基本的に、不動産を扱うプロに任せる方がメリットが大きいと考えるべきでしょう。
実家の空き家が売れないから早く売却、処分したいときおすすめなのが、ネットから空き家解決のプロのアドバイスを無料で受ける方法です。
「タウンライフ空き家解決」は、複数の空き家のプロの不動産業者から、空き家の買取査定はもちろん、空き家の活用や解体診断、解体後の土地活用、収益物件の活用等、空き家問題を早期に解決できる手助けをしているサイトです。
申し込みや相談は無料なので、売れない空き家を早期に解決するために積極的に利用してみてください。
基本的に空き家を売却するために、プロではない空き家所有者が直接買い手を探して、売却・買取の契約を行い、登記の方法や税金対策をするのは、ハードルが高いのでおすすめできません。
空き家物件の売却を不動産会社に依頼する場合、仲介不動産業者と買取不動産業者の2つの選択肢があります。
不動産業者に空家売却の仲介を依頼するメリットとデメリット
空き家所有者が空き家を売却する際に、仲介不動産業者に依頼した場合のメリットは次のとおりです。
1. 相場に応じた適正価格で売却できる
不動産会社は地域の市場動向に精通しており、空き家の立地や築年数、状態を踏まえた適正な査定を行ってくれます。相場より安く手放すリスクを減らせます。
2. 買い手を広く集めてくれる
物件情報をポータルサイトやネットワークを通じて広く公開し、多くの買主候補へアプローチしてくれます。これにより、売却期間が短くなる可能性も。
3. 契約手続きや書類作成を代行してくれる
売買契約書や重要事項説明書など、専門知識が必要な書類も不動産業者が作成・対応してくれるため、安心して取引が進められます。
4. トラブル防止につながる
境界確認、瑕疵(欠陥)の説明、引き渡し条件の調整などもプロに任せることで、トラブルのリスクを最小限に抑えられます。
一方デメリットについては、次のとおりです。
1. 仲介手数料がかかる
売却が成立した場合、売却価格の最大3%+6万円(税別)の仲介手数料が発生します。コスト面では直接取引より高くなることもあります。
2. 売却までに時間がかかる場合もある
不動産業者に依頼しても、買い手が見つかるまでに数ヶ月〜半年以上かかることも。早く現金化したい場合は、買取業者の選択肢も視野に入れるとよいでしょう。
3. 空き家の状態によっては売れにくいことも
築年数が古く、リフォームが必要な物件は買主のニーズに合わず、なかなか売れない可能性も。不動産業者に事前に相談し、売却戦略を練ることが大切です。
空家のある地域の不動産業者に直接買取を依頼する方法
空き家所有者が空き家を売却する際に、不動産業者に直接買取を依頼すれば確実に売却でき、売れない空き家の対処法としてのメリットは大きいでしょう。その他のメリットは次のとおりです。
メリット | 内容 |
---|---|
直接買取で早い | 仲介と違い、買い手を探す時間が不要。最短1週間で現金化も可能。 |
修繕不要 | 老朽化して売れない空き家でもそのままの状態で買取するケースが多い。 |
仲介手数料がかからない | 仲介売却では必要な手数料が不要になる。 |
プライバシーが守られる | 内覧などが不要で、周囲に知られずに買取可能。 |
空き家の中にある家具や家電等の動産も、片づけずそのままでも買取してくれます。
特に売れないまま空き家が残っているなら、不動産買取業者に早期売却できるメリットは大きいでしょう。
一方、買取のデメリットについては、次のとおりです。
デメリット | 内容 |
---|---|
希望額より安い買取になることが多い | 一般の売却価格より1〜3割ほど安いケースがある。 |
買取業者選びが重要 | 買取価格や対応は業者によって差がある。複数社で比較が必要。 |
不動産業者に直接買取を依頼したときの買取価格は、好条件でない限り希望価格より安くなるケースが多くなります。
空き家バンクに登録して買い手を探す方法
空き家バンクは、自治体が主体となって、地域内の空き家情報を集約し、空き家を「売りたい」「貸したい」人と、「買いたい」「借りたい」人をマッチングする制度です。
まず、空き家の所有者が自治体に登録申請します。すべての都道府県の空き家バンクサイトはこちらのサイトを参考にできます。
参考 ・建設産業・不動産業:全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集 – 国土交通省
空家を相続した場合の税金や賢い対処法について解説
今この記事をご覧いただいている方で、実家の空き家を相続し、売れないのでどうする?と考えている方に、空き家を相続した場合と、売却できた時の税金について解説します。
空家相続でかかる主な税金|相続税、固定資産税、譲渡所得税について
1. 相続税
相続税は、被相続人(亡くなった方)の資産を相続したときにかかる税金です。不動産も対象で、土地と建物の評価額に基づいて課税されます。相続人の人数や遺産総額によって非課税枠(基礎控除)が変わります。
例えば、実家の空き家を相続した場合、相続税の計算例は次のとおり。
例:基礎控除の計算式
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
2. 固定資産税
例えば、実家の空き家所有者である親が亡くなられれて、相続登記すると翌年から相続した人に固定資産税がかかります。
所有者が亡くなると相続した人に家屋と土地に対して毎年課税され、市区町村から納税通知書が届きます。住宅用地の特例で軽減されることがありますが、空き家が売れない、処分しないまま放置すると軽減が打ち切られることも。
参考 ・空き家の固定資産税は無料?税額0円の条件や減免する方法を徹底解説
※相続前は当然空き家の所有者名義の人に固定資産税がかかりますが、例えば実家に住む親が亡くなられても、固定資産税の納税通知は実家の所有者の親宛てに送付されますので、相続登記をしていなくても、親族の中で固定資産税を支払うのが一般的。
3. 譲渡所得税(売却時)
この記事を参考にして、相続した実家の空き家が売却できた場合、譲渡益が発生すれば譲渡所得税がかかります。ただし、一定の条件を満たせば「空き家の3,000万円特別控除」が適用され、大幅に節税できます。
節税につながる制度・特例|売れないままの空き家は適切な管理も重要
・空き家の3,000万円特別控除
要件を満たせば、相続後に売却した空き家に対し、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。主な要件は以下の通りです。
-
相続したのが一人
-
1981年5月31日以前に建てられた旧耐震住宅
-
相続から一定期間内に売却
・小規模宅地等の特例
相続税の計算において、被相続人が住んでいた土地を評価額の最大80%減で算定できる制度。空き家であっても、条件次第で適用される可能性があります。
参考 ・国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
また、空き家が売れないまま管理せずに放置すると「特定空き家」に指定され、税負担が増える場合あるので注意が必要です。
●特定空き家とは?
特定空き家とは、「空家等対策特別措置法」に基づき、市町村が指定する管理不全な空き家。
倒壊等著しく保安上危険な状態。管理不全により周辺の生活環境に悪影響を与えている等といった空き家をなくすための法律。適切に空き家を管理していれば、特定空き家に指定されることはない。
注意点とアドバイス|「相続登記」と「相続放棄」
令和6年4月1日に、相続登記が義務化されました。実家の空き家を相続した方は、売却を考える前にまず相続登記をしてください。
参考 ・法務省 不動産を相続した方へ 相続登記・遺産分割を進めましょう
節税のためには、早期の売却や活用の検討がカギと言えます。
また、相続放棄という選択肢もあります。
もし、実家の空き家が売れない状態が長く続くと予想するなら、相続を放棄し空き家に伴う維持費や税金の負担を避ける方法もあります。
ただし、相続放棄は相続が開始されてから3ヶ月以内に家庭裁判所に申請する必要があるため、迅速な判断が求められます。実家が遠方にある場合や、管理が困難と判断される場合には、専門家に相談しながら最適な対応を検討することが重要です。
空き家の売却についての費用や税金についての詳しい解説は。こちらのページも参考にしてください。↓
参考 ・空き家の売却費用や税金控除で損しないための注意点は?相続による3000万控除も徹底解説
田舎の実家はなぜ売れない?買い手が欲しいと感じる物件でないといけない理由
田舎の実家や空き家が売れない理由として、地方の不動産市場は都市部と比較して需要が少ないため、必然的に物件が売れるまでに時間がかかります。
さらに、空き家そのものの状態や立地条件が問題になることもあります。
例えば、田舎の実家である長年放置された空き家は、老朽化や自然災害による損傷が進んでいることが多く、買い手にとっては修繕費用がかさむことが懸念されます。
また、交通の便が悪い、インフラが整っていない土地では、生活の不便さが敬遠されがちです。こうした条件が重なると、買い手が見つからず、結果として不動産業者に売却を依頼しても、売れないまま残ってしまうのです。
売れない理由を明確に把握し、それに対応した対策を講じることが、実家や空き家を適切に売却するための第一歩です。
売れない空家は解体工事をして処分|更地にして土地として売却する方法を解説
空き家の買取以外に、売れない空き家を処分する方法として、「解体工事して土地として売却する方法」について解説します。
解体工事を検討すべき空き家の特徴として、「建物の老朽化が激しく、修繕コストが高額」が第一に挙げられます。
空き家の老朽化により売れない物件であれば、解体工事をして土地として売却することが必然になるでしょう。
例えば、田舎にある実家を相続したが、立地条件が買い手にとって魅力的でない、空き家の老朽化が激しいと、空き家が売れない状態が長く続く可能性は高いです。
土地としての利用価値があれば、購入希望者が増える可能性があります。築年数が古く、老朽化した建物の評価は0円の場合も多く、活用する価値がないのであれば更地にした方が印象が良くなる場合があります。
ただし、解体工事には費用がかかります。しかし、空き家の建物を残しても解体がマストであれば、売却評価額から解体費用が引かれることが多いため、最終的に売却して残る現金はあまり変わらないというケースが一般的です。
また、空き家の解体して更地の土地にする注意点として、「土地の固定資産税の増額」があります。
人が住むための住宅に小規模住宅の特例が適用されると、固定資産税は最大6分の1に減額されます。空き家であっても適正な管理がされていると、減税の特例は解除されません。
しかし、解体によって家屋を処分し土地のみになると、特例が解除され固定資産税が最大6倍になります。
したがって、売れない空き家を解体して、土地のみにする場合は、事前に早期売却の目途を立てておくのがよいでしょう。
このように、空き家の処分方法はいくつかありますが、売れない空き家を所有し続けることで、家屋の固定資産税の支払いや空き家の管理費用や手間がかかるため、早期売却によって費用負担軽減のメリットが期待できます。
まずは、複数の信頼できる不動産業者に相談することをおすすめします。
自治体の解体補助金の活用
多くの自治体では空き家の解体に対して補助金制度を設けています。
空き家解体の補助額の上限は自治体によって異なりますが、50万円〜100万円前後が多く見られます。解体費用の1/2〜2/3程度が補助されるケースもあります。
詳しい内容はこちらのページを参考にしてみてください。↓
参考 ・空き家の解体・取り壊し費用の相場は?補助金が使える行政を徹底解説
売却処分せずリフォームして賃貸活用する場合の注意点
空き家を賃貸物件として活用するためにリフォームを行う際には、重要な注意点があります。
空き家物件が売れない理由として、立地条件の悪さで買い手の希望とマッチしないのであれば、賃貸希望者の需要も少ない可能性は十分にあります。
また「相続して空き家になった田舎の実家が売れない」場合などでは、そもそも不動産市場の需要が低いケースが多いため、賃貸物件にリフォームしても不動産賃貸収入が見込めず、リフォーム費用とその投資回収において赤字になる場合が考えられます。
空き家が売れない理由と解決方法のまとめ
空き家の買い手を不動産業者に依頼して探しても、空き家がなかなか売れないといった相談はよくあります。
空き家の売却が難しい理由はいくつかあり、空き家の状態や立地・売却価格設定により、不動産仲介業者に依頼しても、なかなか空き家が売れない状況に直面している方も多いのです。
また、法的な問題や制約も無視できません。例えば、相続による所有権の複雑さや、空き家特有の法規制が、売却を一層困難にしています。
それらの解決方法は、1、ネットから申込できる空き家解決策のプランを無料で受け取り検討する。2、確実に早期売却したいなら、不動産買取業者に買取してもらうことです。ぜひ参考にしてみてください。
iAnswer株式会社編集部
加藤 明久(Akihisa Kato)
found総編集部統括主査